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お前はどこのワカメじゃ?

懸賞 2013年 07月 06日 懸賞

お前はどこのワカメじゃ?_f0036354_2313039.jpg世の中には、人に感動を与えるような言葉とか、世の中の役に立つようなアイデアとかそういうものが突然頭に湧き上がって来る人がいるという。
しかし私の頭には、時々そんなものとまるで無縁で、どうしようもないほど、どうでもいい言葉が突如降臨してくる。
仕事で細かな数字や文字との格闘で緊張を強いられているような場面に限って、時折何の前触れもなく意味不明の台詞や言葉(時には歌)が降りてくるから困ったものだ。
つい先日もそうだった。

「おまえはどこのワカメじゃ?」

いきなり来た。石立鉄男だ!

1984年頃に放送されていたエースコックのわかめラーメンのCMの中で
半被姿の石立鉄男とレオタード姿の若い女性達が画面狭しと踊り狂う。そしてわかめラーメンを手にした石立鉄男のきめ台詞がコレだ。
なんで30年近くも前のCMのきめ台詞が、いきなり私の頭の中に降りてくるのか判らない。
結局この日は、帰宅するまで「おまえはどこのワカメじゃ?」が頭の中でリフレインを繰り返していた。

で、今朝のこと。
眠りから覚めて朝一番に頭の中に降りてきた言葉が

「エテ公」。

正確には「猿公」。
文字どおり猿を指す言葉ではあるが、猿に対して親しみを込めたり、卑しめるときに使われるちょっと品位に欠ける俗語だ。
「エテ公、エテ公…」声に出して呟いてみた。

素朴な疑問。なんで猿が、エテ公なんだ?
早速調べてみた。
もともと「猿」というのは「忌み言葉」らしい。
忌み言葉というのは、いわゆる禁句のことで、現代なら受験生に対しての「落ちる」とか「すべる」とかがそれにあたる。
猿(サル)の場合は「去る」に通じるとして忌み言葉とされていたらしい。

「去る」の反対の意味となる言葉が「得る」と言うことで、何かを手に入れるという意味の「得て(えて)」とした方がゲンがいいからという、言わば縁起かつぎが語源の由来とされている。

同じく縁起かつぎのために呼び方を変えた言葉に
「掏り(スリ)」に通じる「スルメ」を「あたりめ」
「擂り鉢(すりばち)」を「あたりばち」
「無し」に通じる「梨」を「ありのみ」等がある。

日本語っていうのは、実に深い。
面倒くさいけど、細やかで、繊細でとても豊かな言語なのだと、しみじみ感じた。

猿と言えば、ニホンザルは猿の種類の中で世界で一番北に住んでいる猿らしい。
物の本によると同じニホンザルでも本州の寒い地方に住む猿は、縄張りやら食料の奪い合いなどで猿同士、ヤクザの抗争並みに激しく戦うと言う。
しかし、同じニホンザルでも南の島などに住む猿達は、争うことを好まないらしい。
つまりは温暖な気候で、豊かな自然も多く、餌がたっぷりあるので、敢えて闘う理由がないのだろう。

「衣食足りて礼節を知る」ということか?

それにしても「ワカメ」に「エテ公」と来た。
神の啓示か?暗号か?
それとも私はシャーマンなのか?
だとしたら、私の口から、彼らはいったい何を伝えたいと言うのだろうか…?
次に何が降りてくるのか?
自分が怖い。

by Ricophoo | 2013-07-06 22:37 | その他

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