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北八ヶ岳登山(2日目) ~なつかしの白駒荘の巻~

懸賞 2013年 07月 21日 懸賞

北八ヶ岳登山(2日目) ~なつかしの白駒荘の巻~_f0036354_16174554.jpg二日目、朝4時起床。
さすがは八ヶ岳、朝晩はダウンジャケットや厚手のカーディガンを羽織るくらいの冷え込みのせいか、東京での連日の熱帯夜の寝苦しい夜が嘘のように、8時前には床に入ったにも関わらず、朝まで一度も起きずに熟睡できました。
外は霧が深くご来光は拝めませんでした。しかし風が吹いているので霧も小屋を出る頃には晴れ、快晴とはまではいかないけれど、まずまずのいい天気です。
6時朝食、支度をすませて7時半に本沢温泉を出発しました。

夏沢峠、箕冠山、根石岳から東天狗岳へ。

北八ヶ岳登山(2日目) ~なつかしの白駒荘の巻~_f0036354_16334949.jpg全体的には曇りがちでしたが、雲が取れ時々日が射す感じで、雲も流れているのでいい景色も眺めることができました。

前日しらびそ小屋のご主人が「明日は今日より天気が悪く風がつよく吹きそうですよ」と話していたのを思い出し、「なんだ土地の人の予報もたまには外れることがあるのかな?」などと思っていたところ、山道から一気に視界が開け根石岳が現れた頃、いきなり強風が吹きすさんできました。
急に気温も低くなり慌ててTシャツの上に薄手のウィンドブレーカーとレインコートを羽織りました。強い風を孕みレインコートがバサバサと大きな音を立てます。空に浮かんだら、そのまま下界まで滑空して行けそうです。
そういえば昨日ここを登った本沢温泉の登山客が「モモンガ状態だった」と言われていたのを思い出しました。

ただでさえ急坂なガレ場、そこに前に歩くことが困難なほどの強風が吹きます。時々体ごと吹き飛ばされそうになり命の危険を感じるほどでした。決死の思いで一歩一歩前に進むことだけ考えていたので、せっかくの絶景もゆっくり眺める暇もありません。

北八ヶ岳登山(2日目) ~なつかしの白駒荘の巻~_f0036354_16341695.jpg東天狗、西天狗、中山峠を超え、12時半、黒百合ヒュッテへたどりつきました。
本沢温泉の小屋で作って頂いたお弁当で昼食。

食後のコーヒーを飲もうと、お師匠が水とガスバーナーをリュックから取り出しました。
しかし、仲間の誰もコーヒーや紅茶を用意している者がいない。
まさかの連携ミスです!お師匠、何のために重いガスバーナーを背負ってここまで来たのでしょう?(ご苦労さまでした)
気を取り直し、中山、高見石小屋を目指します。
高見石小屋までは、本当に急な登りでバテバテでした。
高見石小屋に這うように辿り着いてヤレヤレと思っていたら、皆さんその先の巨大岩をよじ登り、展望台まで行くと言うではありませんか!
もう精も根も尽き果てていたので、私一人は高見石小屋でコーヒーブレイク。

北八ヶ岳登山(2日目) ~なつかしの白駒荘の巻~_f0036354_16351184.jpg高見石小屋のコーヒーとあげパン(きなこ、チョコ味)は最高でした。





しかし、驚いたのは高見石小屋で見かけた若い女性たち。巨大岩の展望台にヒラヒラの洋服と、肩掛けカバン、そしてヒールこそありませんでしたが、オシャレなサブリナシューズで登って来たようです。(すぐ下の方に、車で来られる所があるらしい)
何かアクシデントがあって滑って足を取られたり、挫いたりすることもあるので、タウンシューズで登るのだけは止めたほうが賢明です。
最近は初心者の富士山弾丸ツアーとか、ハイヒールで富士登山をするという、まるで信じられない人たちが沢山いると言います。
大自然を舐めてはいけません。自然は人が怪我をしないように、また安全を保障してくれるような施設ではないのです。誰も助けてくれません。
自分の身は自分で守るしかないのです。
雲の流れや風の吹き方で天候の変化を予測し、寒暖の変化に神経を研ぎ澄ませて上着をこまめに脱ぎ着したり、登山道では、どの岩に足を乗せればいいのか?この木に摑まっても大丈夫か?蜂や虻はいないか?熊と遭遇したらどうするか?
自然の中に身を置くということは、実に様々な危険と背中合わせなのだということをしっかり認識しておかなければいけないと私は思っています。

北八ヶ岳登山(2日目) ~なつかしの白駒荘の巻~_f0036354_1639228.jpg高見石小屋から30分ほど歩いて、14時過ぎ本日の宿泊小屋、2年ぶりの「白駒荘」へ到着です。

白駒荘は、林床を美しい苔に覆われた針葉樹の原生林に囲まれた白駒池のほとりに佇み古くから登山客や写真家、バードウォッチャー達に親しまれている人気の山小屋です。

一昨年夏「白駒荘」を初めて利用させていただきました。
部屋からは白駒池が一望でき、食事も本当に美味しく、お部屋もトイレも清潔で、私の中で山小屋のイメージが180度変わり、テント派から小屋泊派になったきっかけを作った山小屋です。その時は登山客が少なく、ご主人や先代のご主人達と、お酒を飲んだりいろいろなお話をたり、先代のご主人からはマッサージまでしてもらい、楽しく思い出深い山小屋のひと時を過ごさせていただきました。
今年は、登山客が一杯で全て満室、小屋で働く方たちは本当に急がしそうで2年前のようなひと時を味わうことは無理だということが一目でわかりました。

食事前に白駒池を1周散策しました。
苔生した美しい森の中の板敷きの遊歩道を鳥の囀りを聞きながら、のんびり歩きます。

北八ヶ岳登山(2日目) ~なつかしの白駒荘の巻~_f0036354_16485538.jpg北八ヶ岳登山(2日目) ~なつかしの白駒荘の巻~_f0036354_16493889.jpg








18時夕食 食事は前日とは違い、豪華版!おなじみの森の野草を使ったてんぷらは絶品です。

北八ヶ岳登山(2日目) ~なつかしの白駒荘の巻~_f0036354_16494823.jpg小屋の人たちは急がしそうでお話する時間もありませんでしたが、
今年は猫のチーコと仲良くなりました。

お風呂に入り、8時就寝。
夜は強い雨が降り出しました。明日の天気が心配です。

3日目につづく

by Ricophoo | 2013-07-21 16:15 | 登山

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