市馬さんに夢中!(その5)

懸賞 2013年 11月 06日 懸賞

f0036354_22414313.jpg10月25日文京シビックホールで行われた「文京シビック寄席 瀧川鯉昇・柳亭市馬 二人会」に行ってきました。

瀧川 鯉津さん…「牛ほめ」 前座は鯉昇さんのお弟子さん鯉津(こいつ)さんです。
前座さんとは思えない風貌と貫禄、落ち着いた話しぶりで「牛ほめ」。面白かったです。

柳亭 市馬さん…「らくだ」 以前にも市馬さんで聞いた古典の名作「らくだ」です。
フグの毒に当たって死んでしまった長屋の嫌われ者の「らくだ」。たまたま訪ねてきた兄貴分が「らくだ」の遺体を発見します。葬式の真似事でもしてやろうと考えた兄貴分は、長屋の前を通りかかった気の弱い屑屋を脅してお通夜の準備をさせようとします。とりあえず葬式の準備が整ったところで兄貴分は嫌がる屑屋に無理やり酒を勧めます。もともと酒乱癖があった屑屋は飲み進んでいくうち、どんどん気性が荒くなり、ついに兄貴分との立場が逆転。兄貴分に説教を始めます…。
屑屋が嫌々ながらも注がれるままにお酒を飲んで酔っ払っていくところは抱腹絶倒。
市馬さんの、いかにも美味しそうにお酒を飲む仕草を見ていると、見ているこちらも本当にお酒を飲みたくなってくるから不思議です。
そんな市馬さん、かなりの酒豪かと思いきや、全くの下戸だというではありませんか!
お酒を飲まないのに、どうしてあんなふうに美味しそうに飲んでいるように見えるのでしょう?市馬さんの鋭い人間観察眼に脱帽しました。
古いところでは京塚昌子、森光子、池内淳子、山岡久乃など、いわゆる「日本のお母さん」と言われる女優さん達は、実はお子さんがいらっしゃらないという事実を知った時の驚きと似ています。
演者からすると「知らないこと」が逆に物事の「真理」を追求し、人々が求めてやまない「理想」をふくらませていくことに繋がっていくのかも知れません。
哲学です。あぁ、やはり市馬さんは凄い人です。

仲入り

小雪さん 神楽…若い女性の神楽は初めてです。とても上手でした。
というか、どうして神楽をやることになったのか、小雪さんの職業選択のいきさつや理由を知りたいと思いました。

瀧川 鯉昇さん 「二番煎じ」…こちらも以前聞いた夜回り部分をほぼ割愛した鯉昇版「二番煎じ」。何度聞いてもお腹がよじれるほど笑えます。
登場した瞬間、一言も喋らないうちから鯉昇ワールド炸裂。ギョロ目と厳つい風貌と独特の間で客席をぐるっと見回すところから既にもう会場内は大爆笑の渦。つかみはOK。
市馬さん同様、お酒を飲む所作、猪鍋をつく仕草のリアル。とにかく食べ物を食べる所作に関して鯉昇さんの右に出る落語家は他にはいないと断言できます。特に熱いネギの芯を吸い込んでやけどするシーン、その芸の細かさに感動すると共に涙を流して笑いました。
たぶんこの鯉昇さんの「二番煎じ」、完成形に近いのではないかと思われます。
次に鯉昇さんの落語を聞く時も、また「二番煎じ」を聞きたいと強く思わせるほどの、ある意味これは「名人芸」と言っても過言ではありません。
そんなわけで市馬、鯉昇の見事な完成形を堪能できたスペシャルな二人会でした。

by Ricophoo | 2013-11-06 22:21 | 落語

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