365日のシンプルライフ

懸賞 2014年 09月 07日 懸賞

f0036354_21221038.jpg渋谷ユーロスペースでペトリ・ルーッカイネン脚本監督のドキュメンタリー映画「365日のシンプルライフ」を観てきました。

この映画の監督でもあるヘルシンキで暮らす26歳のペトリは4年前の失恋をきっかけにして
物であふれた自分の部屋に嫌気が差し、全てを倉庫に預けることを思いつきました。
「今自分が持っているものは本当に必要なものなのか?」
自分の持ち物と自分自身の生活をリセットする意味で、すべての持ち物を一旦倉庫に預けて、一日1個ずつ必要なものを持ち帰り、食材以外のものを何も買わないという生活を一年間続けることにします。


初日。雪の降る真夜中ペトリは全裸で倉庫まで走りコートを取ってきます。

二日目は靴、三日目は毛布、四日目はジーンズ、五日目はシャツ…といった具合に。

「最初は何を取り出そうかとワクワクした」とペトリは言います。
ベッドも毛布もない冷たい床にコートだけを身に纏い寒さでなかなか寝付けずにいるペトリの姿に持ち帰る物が一日1個だけという条件は、いくらなんでも厳しすぎるなあと、これから続くであろうペトリの不自由な生活に同情の念さえ抱きました。

しかし、2か月ほどたつとペトリは「何も欲しくなくなった」と言い倉庫から取りに行かない日々が続きます。
まだまだ快適な生活と言えないはずの持ち物の量ですが、コートは全部のボタンを留めて包まれば寝袋の代りになるし、食材は窓の外に出していれば腐らず冷蔵庫の代りになる…。
少しくらい生活に不自由さを感じても物がないすっきりした暮らしのほうが精神的な開放感につながるのかも知れません。

「日々の生活で本当に必要なものは100個くらい。あとは生活を楽しむためのものだった」
多くの物に囲まれていた生活を見直すための荒療治のような実験から、物に対する葛藤や、自分の周りでいろいろ手助けをしてくれる家族や友人、そんな人々との触れ合いのなかでペトリは自分の人生にとって本当に必要な物は何か?本当に大切な物は何か?を発見していきます。

「持っている物の多さで幸せは計れないのよ。人生は物でできていないの」

ペトリのおばあさんが言った言葉が胸を打ちました。

生まれた時から情報や物が溢れ満たされてきた私達は確かに、物を消費することで自分を表現してきた時代がありました。
物で満たされていること、便利なことが必ずしも幸せに繋がるとは思いません。

物がなくてもどうにか工夫して、それに代わる何かで何とかなっていくものです。
確かに生活を楽しみ生活に潤いをもたらすための(くだらない)ものも人間にとっては必要だと思いますが。

物に代わる何かを見つけるために
ペトリのように極端な試みはできませんが、足るを知るということを常に心がけ「これは自分にとって本当に必要なものなのか?」と自分自身に問い直しながら自分なりのシンプルライフを実践していこうと考えています。

by Ricophoo | 2014-09-07 21:15 | 映画

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