上野鈴本演芸場9月中席 夜の部

懸賞 2015年 09月 18日 懸賞

f0036354_20314267.jpg上野鈴本演芸場9月中席夜の部を観に行きました。

開口一番は前座 三遊亭百んがさん...【道具屋】

●三遊亭粋歌さん…【すぶや】…粋歌さんは女性の落語家さんです。初めて聴く粋歌さんでしたがその起承転結のしっかりと組み立てられた話の構成と多分シナリオをかなり勉強されたであろう台詞回しとストーリーの巧さに舌を巻きました。文句なしに面白い!東京に憧れる女子高生と東京に行かせたくないボーイフレンドの男子高校生とのやり取りが訛りの強い発音で面白おかしく聞かせてくれます。ハチ公前で声に出して「すぶや」と言ってみたくなりました。粋歌さんは墨田区出身だというのは驚き!

●鏡味仙三郎社中 太神楽曲芸 土瓶回しが圧巻の寄席の吉右衛門!

●三遊亭歌奴さん【初天神】…初めて聴く歌奴さんです。市馬さんの代演での登場ということで少し残念に思っていたところ、噺の巧さといい切れ味、テンポといい三拍子そろって大満足の歌奴さんの初天神。まだまだ私の聞いたことのない隠れた(私が知らなかっただけですが)名人が沢山いるんだなあと自分の勉強不足を反省しました。

●三遊亭白鳥さん【ナースコール】…白鳥さんと言えば新作落語。この日もおバカ看護師ミドリちゃんが繰り広げる奇想天外なストーリーの新作落語を堪能させて頂きました。白鳥さんがそのまま「ミドリちゃん」に見えてくるのは落語の妙味ですね。

●柳家小菊さん 粋曲…小菊姉さんの江戸情緒あふれる都都逸もさることながら曲の合間のおしゃべりがなんともウィットに富み、気品を感じさせます。寄席にはまだ江戸の粋とか鯔背が残っています。

●春風亭一朝さん【目黒のさんま】…一之輔さんの師匠でもある一朝さんです。「名前が一朝だけに一朝懸命にやります」とお約束のフレーズから、目黒のさんま。さんまに恋する殿様を茶目っ気たっぷりに演じてくれました!さすが芸歴40年以上のベテラン。この方もやはり名人のお一人ですが肩の凝らない安心感があります。

●春風亭百栄さん【鮑のし】…鮑のしとは言っても「のし」に関わる部分がない構成。百栄さんの鮑のしは独特の世界があります。主人公を演じているというより百栄さんがもとからその世界の住人であるような、それをこちらから、こっそり覗いているような感覚です。「ぽよよ~ん」という言葉がぴったりくる百栄ワールド全開の一席。

仲入り

●アサダ二世さん マジック…漫才ホンキートンクさんの代演で、まさかのアサダ先生の登場に大感激でした。時間が押しているのか、ロープのマジックを少しとカードマジックを一つだけ。間違えたのを誤魔化して知らん顔で次にいくのかと思わせておいての完璧なマジック。そのポテンシャルの高さに感服。

●隅田川馬石さん【粗忽の釘】…やはりかなり押しているのかかなり短めの粗忽の釘。
時間の帳尻を合わせるためとは言え、どこで端折るかどこに重きを置くかで、高座に上がる間際まで考えていらっしゃるのだろうと思います。構成を考えながら10の内の5や6で面白く落語を聴かせなければならないのは至難の業。馬石さんお見事でした。ほくろがチャームポイントのクリクリっとした感じの馬石さん。いつか全編聴いてみたいです。

●のだゆきさん ピアニカ漫談…ピアニカやリコーダーを使って芸を披露するという変わり種。ピアニカで救急車のサイレンの音マネやコンビニの来店を知らせる音マネなどクスリと笑わせる小ネタからピアニカで演奏するクラッシック音楽までその卓越したテクニックには驚くばかりです。それもそのはず経歴は東京音楽大学大学院卒のピアニストだったのだとか。どうして寄席の芸人になろうと思ったのでしょう…。若くて可愛いのださんだけに謎は深まるばかり。

●三遊亭天どんさん【居残り佐平治】…天どんさんでは新作落語しか聞いたことがなかったので、トリを務めるこの日も新作かと思いきや、まさかの古典!しかもかなりの大ネタ披露に驚きました。この日はいつもの天どんさんは姿を消し、キリリと引き締まった表情で別人のようです。新作落語の方が古典をビシッと決められると、それまでの印象が180度ガラリと変わりますね。でも個人的にはゆるい天どんさんの新作のほうが好きかも。

天どんさん自ら売ってくださったチケット。買った甲斐がありました。すべてにおいて見応え聴きごたえのある大満足の中席夜の部でした。

by Ricophoo | 2015-09-18 20:22 | 落語 | Comments(0)

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