梅原猛の授業 仏教

懸賞 2006年 12月 06日 懸賞

f0036354_15085.jpg最近読んだ本の中で
この「梅原猛の授業 仏教」には
とても感銘を受けた。

実はこの本は息子の本である。
信心深い義父が孫の為に
読ませたくて与えた本だ。
当の本人は読んだのか読まなかったのか定かではないが
実に素晴らしい本だった。

梅原猛さんは、日本を代表する高名な哲学者である。
その梅原さんが、5年前に洛南高校付属中学校で
現代の中学生達に判りやすく、宗教について
仏教とは何か?について深く掘り下げた授業を行なった。
その講義の内容が、この「梅原猛の授業 仏教」という
一冊の本にまとめられている。

なぜ宗教が必要なのかという
難しい問題を、カラマーゾフの兄弟の小説の中から
判りやすくひも解いてくれて、自らの心で考えるよう
導いてくれる。

なぜ仏教が日本に渡り、受け入れられ根付いていったのか。
大乗仏教とは?小乗仏教とは?
枝分かれしていった様々な仏教について。
六波羅蜜や八聖道について。自利、他利とは?
時に身近な例えを引用しながら、本当に易しい言葉で
教えてくれる。
まさに目からウロコだった。

「精進」とは努力をすること。
「禅定」とは心を集中すること。
「正語」とは人を傷つけるような嘘をつかないこと。
「忍辱」とは辱めを耐えろということ。

この4つの徳は仏教の教える
大切な道徳。
この4つの徳を守って生きていれば
充実した人生を送れるということだ。

最後に、梅原先生の授業は
悩める人を救う利他の精神と
自分も立派な人間になる自利の精神をもち
欲望を抑え、無限の学問を学ぶ・・・
四弘誓願の言葉で締めくくられた。

今年はとくに、いじめや自殺、暴力、殺人、汚職、戦争・・・
毎日のように暗いニュースが流れた一年だった。

大人の世界も、子供の世界も
心休まる場所が無い。

今、この世の中に必要なのは、ひとりひとりが
深く「考える」ことだと思う。

哲学する心を養うことだと思う。

多くの悩める子供達に
読んでほしい一冊だと思う。

by Ricophoo | 2006-12-06 01:52 |

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