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ぐんま県民マラソン2009 その3 助っ人降臨

懸賞 2009年 11月 03日 懸賞

今年のぐんま県民マラソンの10キロの部には4000人もの参加者がエントリーしているとか。
地元の中高生や地元の企業のランニング愛好会のような参加者が多いのですが、決して侮れないレベルの高いレースです。同じようなタイム42分42秒を出した埼玉の羽生では4位だったの対し、このぐんまでは去年は16位でした。
初めから行けるところまで積極的に攻めて行こうと走りだしましたが、実はこのぐんまの10キロ、キロ表示が去年はラスト3キロまでありませんでした。今年もどうやらキロ表示はなさそうです。
なので、今自分がどのくらいのスピードで走っているのかさっぱりわかりません。
ガーミンでもあればいいのでしょうが・・・・
マイガーミン405とは非常に相性が悪く、何か信用できないところがあるので持ってきませんでした。

せめて1キロだけでも表示があればスピードの感覚がわかるのですが・・・・
ラスト3キロまで、とにかく全力で行くしかありません。

1キロくらい過ぎた時、長いソバージュのような髪を束ねたサッカー選手風の背の高い男性が私の横について走っているのに気がつきました。
チラリと顔を覗くと、なかなか男前。ちょうどサッカーの中澤選手のような面立ち。(以下中澤)
でも、今は男前に惚れ惚れしている場合ではありません。
師匠に言われていたフォームを意識して、腕を振り、背中を真っ直ぐ、できるだけ大きく息を吸い酸素をたくさん取り込めるような走りを心がけていかなければ・・・

そう思っていた瞬間ピピツっと中澤のガーミン音が鳴りました「4分10!」大きな声で中澤が叫びます。

あまりにも唐突に叫ぶので「え?何この人?」と訝しげに見てしまいました。
「でも4分10で走ってるんだ・・・」ラップがわからない自分にとってはとてもありがたい存在です。
中澤はリズムも良く、もっと速く走れそうに見えます。
「4分10!」
「4分8!」
明らかに私に聞こえるように叫んでいます。

中澤、あなたは、なにゆえに、見ず知らずのこの47女に、そんなに親切にしてくださるのか・・・
ありがたいやら、気味が悪いやら・・・・そんな気分で併走を続けること7キロ。
その時、中澤の靴紐がほどけてしまいました。
「あ!」思わず声を上げました。
中澤はくやしそうに「くそ~っ」と呟いて私の横から消えていきました。

中澤がいなくてはラップが判りません。
すっかり、自分が中澤をたよりにしていたことが判り、走りながらオロオロと狼狽しました。

最後の折り返しからグリーンスタジアム内を横切り競技場を目指します。
諏訪湖の悪夢再び・・・・
なぜか呼吸も荒くなり、身体の動きがバラバラになり、思うように足が前に進まなくなってきました。

あと2キロの表示を見つけますが、頭もぼうっとしてきて溺れかけた河童が自分の身体に取り付いたようでした。たかだか10キロでの、このヘタレぶりは目を覆うばかりです。
なんと8キロから9キロの間、4分57秒もかかってしまいました。

一人のテンポのいい女性ランナーに抜かれました。
「万事休す、もはやこれまでか!」と思った瞬間

背後から中澤の声が!
「ふ~っ!やっと追いついた! でも、ペースが落ちてますよ!!」
少し私の前に出て引っ張ってくれるつもりです。

「中澤~!!ありがとうっ!!!」
私も持てる力を出し切るつもりで、中澤の後ろにしっかり喰らいついて走りました。
トラックに入り、私の必死の形相に驚いた、ぐんまの知らない人たちからたくさんの応援をもらいました。

渾身の力を振り絞りゴールへなだれ込みました。

タイムは41分18秒

去年より1分27秒のタイム短縮です。
今年もまた、この群馬の地で自己ベストを更新することができました!

これもそれもすべて、中澤様のおかげです。
前を歩く中澤様に声をかけ、深々とお辞儀をして御礼を述べました。

中澤様は、さわやかな笑顔で「僕もいいレースができました」と微笑を下さいました。
そして、「これがあったので」と買ったばかりと思しきガーミン405を自慢げに、私にかざして見せてくださいました。

「あ、それ、私ももってます」
とは何故か言ってはいけないような気がして口をつぐみました。

実は、驚いたことに8キロまでは31分で走っています。
自己ベスト更新とは言っても、8~9キロの走りは、かなり悲惨で深刻な状態です。
最後の1キロは4分30まで戻しましたが、あまり気楽に喜んでばかりはいられません。
今回の順位は11位、このぐんまでは40分を切らないと入賞は難しそうです。

後半の失速をいかに最小限に食い止めていけるかが今後の課題でしょうか。
とにかく中澤様をはじめ人の優しさ温かさに触れ、今回も本当に思い出深いレースになりました。
もう群馬は私にとって特別な聖地になりました。

往路は新幹線で1時間ちょっとの快適な旅でしたが、復路は湘南新宿ラインの小田原行に乗ってガタゴトと2時間ちょっとかかって帰ってきました。
新幹線で帰るつもりで高崎でD-51弁当を買ったのは良かったのですが、急遽在来線で帰ることにしたので、何となく人の目が気になり、出発前に後方車両で悪いことをしているわけではないのにコソコソ隠れるようにして食べたのが悲しかったです。

ぐんま県民マラソン2009 その3 助っ人降臨_f0036354_1955295.jpgゴハンが炭を入れて炊いているのか黒くてSLの雰囲気を味わいました。







ぐんま県民マラソン2009 その3 助っ人降臨_f0036354_19552010.jpg容器もなかなか凝っています。

by Ricophoo | 2009-11-03 18:24 | スポーツ

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