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市馬さんに夢中(その9)

懸賞 2014年 08月 24日 懸賞

市馬さんに夢中(その9)_f0036354_2159531.jpg8月23日に新宿末廣亭8月下席昼の部を観てきました。
本日は、円丈師匠に権太楼師匠など豪華出演者が目白押しで、しかもトリが市馬さんです。なので12時過ぎに会場入りするも既に椅子席はほぼ埋まっていましたが、それでも何とか前から2列目に潜り込むことができたのはラッキーでした。

本日の出演と演目は以下のとおり(かなりうろ覚え)






●柳亭 市江さん…「権助魚」 今まで聞いた市江さんの落語の中で一番よかった。

●ストレート松浦さん…ジャグリング 傘を操るジャグリングは手品みたいで凄かった。

●(出演者・演目不明)

●夢月亭 清麿さん…「東急線駅長会議」 地元ネタに毎回わかっていても笑わされます。祐天寺がかわいそう(笑)

●ホンキートンクさん…漫才 テンポのいい息の合った漫才にお腹をかかえて笑いました。ヘビの手つきがかわいい。

●三遊亭 歌武蔵さん…「犬の目」 見た目そのままの歌武蔵さんのダイナミックで豪放磊落な落語は清々しささえ感じます。

●柳亭 左楽さん…「目薬」 字が読めない夫婦のとんまなやり取りが笑わせる滑稽話。こういうナンセンスがたまりません。

●林家 正楽さん…紙切り 小手調べに線香花火。客席からのお題は恵比寿大黒、フレンチブルドック、そしてなんと市馬師匠!その手があったか…!先を越された〈無念 >Д<〉

●金原亭 駒三さん…「親子酒」 駒三さんの何とも言えない飲みっぷりが最高でした。

●柳家 権太楼さん…「代書屋」 権太楼師匠の鉄板ネタ代書屋!まさに名人芸です。権太楼さんファンならずとも絶対聴いておくべし。

●三増 紋之助さん…曲独楽 小さい独楽を5つ並べて、その中の1つだけを回す技がなかなか決まらず会場中祈るような気持ちで紋之助さんを応援。会場中が一つになった瞬間でした。

●三遊亭 円丈さん…創作落語 アフガニスタンの落語家が登場する奇想天外すぎる円丈ワールドが炸裂!

仲入り

●柳家 小三太さん…「たらちね」やたらと丁寧な言葉遣いのお嫁さんをもらった八五郎。コミュニケーションのベクトルの違う二人のやり取りは無条件に笑えます。

●すず風 にゃんこ・金魚さん…漫才 動物エアロビ以外に初めて聞く新ネタに感激しました。金魚師匠はいつ見てもかわいい。

●柳家 小里んさん…「へっつい幽霊」 小里んさんの江戸言葉はいつ聞いても小気味よくて気持ちいい!それもそのはず、プロフィールを見たら浅草生まれとのこと。
生粋の江戸っ子の落語家って実はそんなにいないのかも。

●柳家 小袁治さん…「千両みかん」 格差社会って言葉を思い出します。滑稽話ですが切ない話です。

市馬さんに夢中(その9)_f0036354_2204267.jpg●アサダ二世さん…マジック トリの市馬さんのヒザ替わりはやはりアサダ先生ですね。
おなじみ「夏は汗をかくから手品がやりにくい」という一声から始まります。
言い訳やおとぼけを呟きつつ、実はきっちりマジックを魅せてくれるアサダ先生。
実は今日 ロープの結び目が取れるマジックを行った直後、その結び目を私めがけて投げてくださいました!(ヤッタ!)この結び目は宝物にします。

●柳亭 市馬さん…【笠碁】碁はうまいか下手かにかかわらず、同じレベルの相手こそが好敵手。待ったなしのルールで碁を始めた二人の旦那、「待て」「待てない」の言い合いになり昔の借金の話まで出てとうとう喧嘩別れに。碁敵を失った旦那は、雨の日など暇で仕方ない。敵も相手が来るのを待ちわびていた。菅笠を被り碁敵の家の前を行ったり来たりする旦那。お互い仲直りの一言が言い出せないが「やい、へぼ」としびれを切らして声をかけた。仲直りして碁を打ち始めるが碁盤にしずくが落ちてきてふと顔を見上げると、碁敵はまだ笠を被ったままだった…

市馬さん落語で初めて聴く演目です。登場人物が少なく、ほぼ二人のやりとりに終始します。
なんでもない噺ですがこういう何でもない噺に人間の心情や機微を実にうまく織り込むことができるのが市馬さんなのです。
二人の意地の張り合いと、お互いがお互いのプライドを守りつつ何とか仲直りをしたいと思っている可愛らしさと…
もともとは上方の話だったようですが、この笠碁は江戸っ子の意地っ張りなところが良く現されていて江戸落語の本質を突いた噺ではないでしょうか?

by Ricophoo | 2014-08-24 21:36 | 落語

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